**木漏れび Hutte**

ゆるりと過ごす日常は、小さな旅の積み重ね ~迷える人の憩い場、避難小屋、そして道標~

インシデントスパイラルに陥っているあなたへ。インシデントを無くすための3つの心得

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インシデントで悩んでいる方はどのくらいいるでしょうか。
1~2年目の看護師のときは、私も悩みの種の1つでした。

そんな私に、先輩がかけてくれた言葉があります。


その言葉きっかけの
インシデントを起こさないための3つの心得を
自分なりに見つけたので
お伝えしたいと思います。

そもそも、医療業界のインシデントとは??

「インシデント(ヒヤリハット)」

言葉の定義としては誤った医療行為などが患者さまに実施される前に発見されたもの、あるいは誤った医療行為などが実施されたが、結果として患者さまに影響を及ぼすに至らなかったものとされています。


「○○を確認する」が反省文句で、

なんでできひんの!と毎回自己嫌悪との闘いでした。

半べそ書きながらインシデントレポートという名の反省文を書いていました。(;_;)


インシデントレポートの意味

独り立ちが始まった1年目さんにとって、仕事の悩みの種になりかねないこのレポート。

なぜ書く必要があるのでしょう。



それは、事例の再発の防止です。

重大な医療事故の背景には、小さなインシデントがたくさん発生しているといわれています。

ハインリッヒの法則といいます。

1930年代、アメリカのハインリッヒ氏が労災事故の発生確率を調査したもので、「1:29:300の法則」ともいわれる。 これは、1件の重症事故の背景には、29件の軽傷の事故と、300件の傷害にいたらない事故があるという経験則
(引用;
ハインリッヒの法則(はいんりっひのほうそく)とは - コトバンク


この300件の事故をインシデントと言い、インシデントを防止するためにレポートを書いて、再発防止を周知するのです。


ところが

医療現場では、このレポートがどのように扱われているのか


インシデントは、「ミス」と捉えられます。

"あの人、インシデント(ミス)したらしい。"
"あのインシデント(ミス)をしたのは自分ではない。"


上記のように、なぜか責任の所在ばかり気にしてしまいます。


レポートを書くと

  • 「○○のレポート書いてたね」と、同僚から言われる。
  • 自分のいないところで話のネタにされる。

レポートには、名前が明記されているので、まるで反省文のようでした。


失敗して、反省して、レポートを書いて、気持ちを切り替えたとしても
また自己嫌悪に陥ってしまいます。

失敗におびえるようになります。

これでは本来の意味合いと異なってしまいます。
インシデントレポートは、反省文ではありません。
誰がミスをしたのかが重要ではなく、重大な医療事故が起きないように、私たちに教えてくれているものなのです。



先輩がくれた言葉

看護師2年目の春

立て続けに大好きな患者さんが亡くなり、仕事も忙しく

メンタルはぼろぼろでした。

仕事で小さなミスが目立ち、毎日のようにインシデントレポートを書いていました。


そんな中、仕事で大きなミスをしてしまいました。

先輩からも指導が入り、失敗したことを恥じ、自己嫌悪に陥りました。

そんな中、病棟のチーム会で、最近起きたインシデントを振り返ろうという話になり

わたしのインシデントが事例として取り上げられました。

「なんで失敗したと思う?」

「どんなことを改善したらいいと思う?」

チーム内で質問されるので、私は答えなければなりません。

内心、もういいやんか。ほっといてくれ。散々反省したわ。


みじめな気持ちに加えて、苛立ちが隠せません。


チーム会を終えて、いっぱいいっぱいの私に、ある先輩が声をかけてくれました。

「大丈夫?いろんなことがあるよね。インシデントしたっていう事実ばかり取り上げて、みんなその背景は見てくれないもんね。
辛いこと、たくさんあったと思う。気づいてあげられなくてごめんね。」


ナースステーションで、涙が止まりませんでした。

そう、インシデントした本人が
どういうキャラクターで
どのくらいの知識があって
いまどういうメンタルで
仕事をしているのか。

着目するところは、インシデントが起きた背景なんですよね。

インシデントをなくす方法は?

インシデントをなくすために、私がたどり着いたのは

  • 看護、医療知識をつけること
  • 6Rの確認
  • 余裕をもつこと
1つめは言うまでもなく重要です。

人はミスをしてしまうもので、どんなにベテランの医師や看護師でも間違ってしまうことはあります。


けれど、同じ職場にたくさん人がいるので、正しい知識をつければ「これおかしいな」と気づくことができ、未然に防ぐことができる事例はたくさんあります。

人任せではなく全員で声を掛け合って、助け合える雰囲気があるといいですね。

2つめは、「6Rの確認」です。

薬剤に関するインシデントは、多いです。


 1.正しい患者

 2.正しい薬剤

 3.正しい目的

 4. 正しい容量

 5. 正しい方法

 6.正しい時間


一つ一つ、地道な確認をしていくことを忘れずに。

3つめが私の中で、とっても重要です。

「余裕をもつこと」


忙しい、嫌なことがあった、疲れている

余裕がないと、注意力が散漫になります。

たまには休んでもいい。

遠くに出かけるのもいい。

家で思いっきりだらだらするのもいい。

先輩がくれた言葉で、私は自分に余裕がなかったんだということに気づけました。

余裕があるからこそ、患者さんにとって良い看護ができると思います。

余裕をもって、仕事を楽しもう(^^)

まとめ

インシデントをしないようする考えると、インシデントをしてしまいます。

「○○しないように」と考えるとそうなってしまうように、人の思考はできているようです。

正しい知識をつけて、気持ちに余裕をもって仕事をする。
そうすると、見えてくる視点も変わってくるんではないかなぁと思います!




少しでも読んでくれた人の心が軽くなりますように。

読んでいただきありがとうございました★

侑子

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